今年8年目を迎えた小笠原慎之介

ひじ痛との闘いの野球生活

東海大相模高校では1年生に公式戦デビューしましたが、ひじ痛に悩まされ2年生春は1試合登板の登板のみ。ひじ痛が癒えたこの頃から、ストレートの球速が149キロを超えるようになり、注目を浴びました。

高校時代からすでにひじ痛との戦いがあり、夏の甲子園大会終了後の2015年u-18ワールドカップ日本代表に選ばれましたが、甲子園大会後の疲れからか、出場時も先発はせず、リリーフ登板のみに終わりました。成績は8イニングを投げ防御率0.00でポテンシャルの高さを見せつけました。しかし、その後の国体には出場することは出来ませんでした。

ちなみに、オリックスのセットアッパーで昨年大活躍した、吉田凌とは、東海大相模時代の同僚でライバルでした。このように、小笠原はプロ入りする前から、肘に故障を抱えていましたが、リスクを承知で日本ハムファイターズからも指名を受け、抽選で競合する程の逸材でした。

そして、ルーキーの年から1軍デビューを果たしましたが、その年の暮れに、左肘遊離軟骨除去手術をしました。

2018年には、ドラゴンズでは初の高卒3年目での開幕投手に選ばれ、ブレイクの予感を感じさせました。しかし、この年もシーズン途中で戦線離脱。再度、肘の手術を行い、2019年には、左肩痛も発症、まさに、入団後も故障との戦いでした。

空振り率が高いチェンジアップ

昨年は、規定投球回数に到達し、防御率も3.64と安定しました。チェンジアップの制度が高く、リーグでも屈指のチェンジアップを投げます。しかし、速球投手の宿命なのですが、広いバンテリンドームを本拠地にしながらも被ホームランが多く、16本、そして四球も143イニングで51個、1試合当たり3.5個を出しています。どうしても投球数が多くなり、完投数もプロ通算で2完投しかありません。もう少し、コントロールが安定し、打たせて取る投球術を身に付けたら、大野雄大と左腕エースが2枚誕生となります。さらに笠原祥太郎投手が絡んだら、きっと、左腕の投手王国が築けるでしょう。

チェンの姿を彷彿させる




打者を圧倒させるほどの伸びのあるストレートを投げながらも、時々手痛いホームランも浴びる、その投球スタイルは、チェンの姿を彷彿させます。そのチェンもひじ痛苦しみ、1度育成選手となり、8年目にブレイクしました。

今年は、柳裕也、大野雄大、小笠原慎之介の3本柱でセントラルリーグをかき回して欲しい。

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