竜の大ベテラン福留孝介
存在感のある竜のレジェンド
今年の福留は45歳という年齢の衰えが隠し切れず、ヒットがなかなか出なくて、とうとう2軍落ちとなりました。
しかし、昨年の福留孝介は頼れる存在でした。
時折、スタメンで出場し、ベンチスタートの時は、終盤の勝負所で代打登場する福留。
逆に、ドラゴンズにはそれだけ戦力がいないとも言えます。
しかし、昨年は夏場になって、ますます存在感が増してきました。
木下雄介さん追悼試合での値千金のタイムリー
0-0の8回裏2死2塁から、息詰まる投手戦の中、代打で登場。
9月5日のDeNA戦でのこの試合は、木下雄介さん追悼試合で、ドラゴンズはどうしても勝ちたい一戦でした。この終盤8回の大事な場面、難しい代打での登場でしたが、福留は、腹を括って「真っ直ぐ1本に絞っていました」
エスコパーにインコースに体をのけぞらせるようなボールを浴びましたが、苦にすることなく、バットを振り抜きました。すると見事、均衡を破るセンター越えのタイムリーツーベース。
ひと振りで決めるなんて、さすが勝負師、福留孝介。
この絶体絶命の場面でタイムリーを打った福留には、あの、第一回WBCでの準決勝韓国戦での8回に放った、代打ホームランを思い出しました。
トリプル1000を達成
日本ハム戦の交流戦では4安打の固め打ち、8月には史上16人目の1000四球を選びました。44歳4カ月での達成は最年長記録となりました。
意外に知られていませんが、これで福留は、1000四球、1000得点、1000打点を達成し、トリプル1000を記録。NBP史上11人しかいない大記録を達成しました。
衰え知らずの飛距離
そして、9月3日ヤクルト戦。
3-5の2点ビハインドの劣勢の中、ヤクルト左腕、田口の142キロのストレートを強振すると、値千金の同点ツーランホームラン。しかも、右中間の最深部へ運ぶ一発で、とても44歳に思えない飛距離。
ベースを廻る時もニコリともせず、淡々と塁を駆け抜け、相手投手への思いやりを感じました。さすがのレジェンド。
これで、球団最年長ホームラン記録で谷繫元信選手に並びました。
気迫をあるプレーを随所で魅せたレジェンド
昨年は、時折、クリーンアップを任され、走塁でも全力疾走、守備でもダイビングキャッチを試みるなど、ファイテイングスピリッツで健在感を見せつけました。
今年の孝介は結果が出ずに、苦しんでいます。しかし、ナインに与える影響も大きく、言動共に、福留孝介はまだまだ、ドラゴンズになくてはならない存在なのです。
これからも、未熟なドラゴンズの若手に、手本を見せて上げてください。