走れタカマツ
6年目の外野手、高松渡。滝川第二高校時代は、11本の本塁打のうち9本がランニングホームランという韋駄天。
ドラゴンズでも、速さだけなら京田諒太、大島洋平よりも速いと言われています。
打撃はまだ、差し込まれるシーンが目立ち、守備はお世辞にも上手いとは言えません。走攻守ともに、まだまだ、発展途上にあると言えるでしょう。
しかし、高松は昨年、開幕から1軍に入りその俊足ぶりをいかんなく発揮。
ヤクルト戦では次打者のキャッチャーフライからタッチアップでセカンドを陥れ、隙のない走塁を見せました。すると…。
神走塁を魅せました
2021年4月22日のDeNA戦では土壇場の0-0の9回2死の場面、代走で登場。
いきなり牽制でリクエストを受ける危ないシーンもありましたが、次打者木下拓哉のショートへの内野安打で滑り込むも、ファーストへの送球が逸れるのを見ると、2塁、3塁を廻ってホームへ駆け抜け、ヘッドスライディングで決勝のホームへ生還し、見事な神走塁を披露しました。
また、タイガース戦では、牽制、クイックの速い青柳、キャッチャー梅野の強肩をかいくぐり盗塁。青柳投手の観察、解析、ユニフォームのシワのでき方を見抜いて、成功しました。本人はこの盗塁が一番嬉しいと語ります。しかし、次の対戦ではこのユニフォームのシワが消えていたのだから、プロのレベルの高さには驚かせられます。
盗塁数は15個に終わる
昨年の前半戦はチームトップの12盗塁を決め、思い切りが良くなってきたと、与田監督も評価をしていましたが、後半戦はわずか3個と失速。
昨年のエキビジョンマッチ以降、バットを一握り分短く持って、コンパクトでミート中心のバッティングを意識。走塁でも、自身初めてのディレードスチールを決めるなど成長の跡が見受けられます。
荒木コーチ仕込み青のグローブ
時々、牽制で刺される危ない場面も見受けられますが、大事な場面で盗塁が出来るようになり、走塁のスペシャリストとして、荒木コーチから特訓中です。
そう言えば、最近、グローブを掌に握って塁上を走る姿が、どことなく現役時代の荒木コーチに似てきました。
出塁率を上げろ
高松の今後の課題は、出塁率になりそうです。相手ピッチャーはどうしても、高松の様なタイプはストライクを早めに投げてきます。ボールの見極め、ファウルで粘って塁に出る。274厘だった出塁率を上げる事が重要になってきます。
昨年はとても、貴重なキャリアを積みました。高松が塁に出るだけで、球場の雰囲気を変えられるような「足のスペシャリスト」を目指して欲しいですね。
ドラゴンズには久しく居ない俊足の1番バッターで、是非、レギュラーを掴んで欲しい期待の背番号0です。